趣味でブルースハープが吹ける趣味でブルースハープが吹ける

音楽家の指導を受けたこともない、全くプロフェシッショナルではない楽々アート会(趣味で絵を描くサークル)会員の私が、楽器初心者のために蘊蓄を語ります。趣味で絵を描く仲間のサークル楽々アート会のページでは、会員募集中~我々が描いた絵画作品のギャラリーもあります。

3.ブルースハープを吹く

[ブルースハープを入手する]

ブルースハープと呼称されるハーモニカは、(元々は商標だったらしいですが)一般には穴が10個のハーモニカのことです。
ハ長調(C)、ト長調(G)…と各キーごとのハーモニカがあって、キーに合わせたハーモニカを使用します。つまりがド、レ♭、レ……と12種類揃えないと全てのキーが揃わない…って訳ですが、とりあえずCのハーモニカを買って練習し、後は必要に応じて揃えてゆけば良いでしょう。ト長調の曲でCのハープが使えたり(セカンドポジションという)もしますが、基本は調ごとのハープを使用します。
なんでト調でCを使うのか?といえば、C(のハープ)は123と順番に穴を吹くとドミソ、234と順番に穴を吸うとソシレ…そしてシやレ(3度/5度)の音が吸う音…ってことはベンドでGの3度や5度の音をブルーノート化できるという利点があるからですが…何を言ってるのか解らないですね…後で説明します。

クロマチックハーモニカはハーモニカの横についたバーを押すことで半音上げることのできるハーモニカです。スティービー・ワンダー(1950-)やトゥーツ・シールマンス(1922-2016)のファンならば、実はこちらを買うべきかもです。しかしこの2人を(特にスティービーは)ハーピスト(弦楽器のハープとは違うよ)とは書けないなぁ。
…クロマチックといえば、大昔、近鉄百貨店の催し会場で僕の好きなチックコリア(ピアニスト/1941-2021)の“スペイン”って曲を演奏するのを聞いて、思わずCD3枚買ってそれぞれにサイン貰った徳永延生(1950-)のオハコ(代表曲?)↓です。

[Youtube動画] 徳永延生 / グリスビーのブルース

グリスビーのブルースは、映画「現金に手を出すな」の主題曲(Grisbiは“ブツ”かな…“げんなま”は意訳)。僕もクロマチックも所有しますが…恰好良いですね~世界的な演奏家とされてますが、どうもあまり有名ではないような…逆に弟子の南里沙(1987-)やらの方が(ルックスも相まって)脚光を浴びてる気がしますが、著名かどうかより己の感性を信じるべきかと。

[ブルースハープを吹く]

最低できるようにならないといけないことは、1.(ブルースハープの音穴に)息を吹きこむ/吸い込む、2.音程を下げる の2つです。ハーモニカにはタングブロック*注という技がありますが、タングブロックが出来ない=ハーモニカが吹けないってことでもないですね。

1.息を吹きこむ/吸い込む

ブルースハープの10個の穴それぞれに吹いたときに鳴る音、吸ったときに鳴る音が決まっています。つまりが、その音を鳴らせばよいってことです。
単音を吹くのは唇からの空気の流れを少ない範囲で留める技がいりますが、隣の音が多少混じってもなぜか格好良い音になるのがこの楽器です。 しかし…実はブルースハープには、抜けている音があります。

ブルースハープが吹ける

2.音を下げる

ブルースハープには、ドレミファソラシドの中で抜けている音があります。123と順番に穴を吹くとドミソ、123と順番に吸うとレソシ、つまりファとラがありません。Cのスケールでアドリブをする場合、ファとラの音はアボイドノートといって、経過音として使用する分は違和感がないのですが長く音を出すと外しちまった感がするので避けるべき音とされています。が、曲を吹くには無いと困る。なので、この音を出すためにベンドという技を使います。

1穴から、ド(1↑)、レ(1↓)、ミ(2↑)、と吹いて、次にファの音を出すにはドローベンドという技を使います。2穴を吸うとソなのですが、んー例えば無くなりかけた紙パックのジュースをストローで最後の一滴まで必死に吸おうとすると、ッッッッーツって吸いますよね…あの感じでまぁハモニカの穴から強く空気を吸いだしてやる感じで吸うと音程がソの音から下がります。この辺りは吸い加減?でファの音になるまで下げる…ってことで解決です。ラの音も同じ~シ(3↓)をベンドして出します。
高音のシは10穴の吹音(ド)をドローベンドとは逆に強く吹くことで半音下げます~この技をブローベンドと呼称します。
…これでお気づきと思いますが、ドローベンドすると音程が吸い加減でグリッサンド的?に変えられる~シ(3↓)の音をベンドすればラだけではなくシ♭やらシ♭とシの中間の音やらでも出せる。ここで、前述のなんでト調でCを使うのか?で書いたことが理解できると思います。ブルーノートとはメロディをマイナー調っぽくする音でCのブルーノートはCの3度/5度、maj7thの7度がフラットした音(Cm7の構成音であるE♭/B♭と減5度のG♭)で、半音下に下がるその音がブルージーな響きになることからブルーズやらでは好んで使用されるのです。(Gの場合はGm7の構成音であるB♭/Fと減5度のD♭)~つまりが7th以外の短3度(シ♭)と減5度(レ♭)の音が(しかも♭させました感満点に)多用しやすい=キーGでCのハープ(セカンドポジション)を使う、ってことになります。
そうですね~ベンドでブルージーな(♭した)音を出す、って意味でとりあえず聴いて頂くのはLong Train Runnin(ドゥービーブラザーズ)の間奏<1:37->です。キーはGmですがCのハープを吹いています。出だしは正に5度の音をうねるかのように♭させるところから…

長渕剛(歌手/1956-)も、“ろくなもんじゃねぇ”のラストで思いっきりベンドしますね。…彼(ボブ・ディラン→吉田拓郎→って遺伝子…)はギターを弾きながらハープを吹くためにハモニカホルダーを使用しています。つまりが1人でもギターで弾き語りながら間奏でハープを吹いたりできるのですよ。

*タングブロックについて。例えばブルースハープで456を同時に吹けば“ドミソ”って和音が吹けます。舌で5穴を塞いで46を吹けば“ドソ”という2音を鳴らすことができます~これがタングブロック。ブルースハープではあまり聴きませんが、この技を応用することで、メロディーと伴奏(ドソミソとか…)を同時に鳴らすことも出来ますが…超難しいです。


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4.ベースを弾く
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6.曲を作る
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